どうもメカ丸です。
製造業の方なら知っているもしくは聞いた事がある方が多いかなと思います。
自分も若い時に『あの機械は何年か前にオーバーホールした機械だよ。』みたいな会話をした時に意味はなんとなく直した機械なのかなぁとぼんやり思っていました。
修理と同じじゃないかと思いますが若干違います。
オーバーホール
製品を分解し清掃、劣化パーツ等は交換、グリスアップなど製品を調整組立し新品同様の状態に戻す作業
修理
不具合、故障した部品を交換または修復を行う事
自分の業務的には現場で故障があった為直して欲しいと依頼があり故障箇所のみ修理するというよりは修理ついでにバラしている為OHするイメージです。
何故なら故障箇所のみ交換だと他の部分も同じ時間使用している為、修理箇所以外がすぐダメになって戻ってくるケースが非常に多い為です。
自動車なんかもどこか故障して直すと他の付随するパーツより性能が妙に上がってしまってすぐ別の箇所が故障するイメージです。
この工程の中では1番難易度が低いです。ただ物により難しく重量物などの場合は危険も伴います。
ポイント
- 外したネジやパーツはしっかり箱などに入れておく。夢中になってバラしている際にネジを無くすなんて事多々あります。
- バラす前の形態や順番をしっかり把握しておく事。工程が少ない物でも舐めてかからずにバラし前に写真を撮っておくのも良いでしょう。
- 精密に位置決めがある物はペンや小傷で良いので印を付けておくと組んだ時の精度が上がります。
- ネジの長さも重要になる為覚えておきましょう。またバネは外す時によく飛んでいき無くす事が多いのでバネを感じた際はウエスなどに包むなどして慎重に外しましょう。
気を抜きがちですが結構難しいです。汚れは故障原因の割合がかなり高いです。
ポイント
自分が良く使っている道具は
- 灯油
- 清掃用ブラシ
- 熊毛ブラシ
- パーツクリーナー
- 潤滑油スプレー
- ウエス
- スクレーパー
製造系の人は知っている人が多いと思いますが清掃には灯油を使う事が多いです。
理由はサビにならない事と油汚れなどを分解して洗える事です。
灯油が手に付くと荒れる事がある為ゴム手袋などを使用するようにしましょう。
私も手の甲の部分が布製のゴム手袋を使用して灯油が染みた為、手の甲が少し荒れています(笑)
油断しないようにしましょう。
さて最終工程です。
分解は意識してやっているものの清掃を挟むと組立時には忘れてしまいます。
そう...ブログも一緒です。清掃を書いている間に分解の事は忘れてしまいます(笑)
組立は一番難易度が高い工程になります。
ポイント
- Oリングは場所によりますが摩擦の多い箇所にグリスを塗布しておきます。持ちがかなり変わってきます。
- 組んでいく前に段取りをしっかり決める事。手が汚れている場合があるのでグリスを事前に塗るなどする。油圧シリンダーなどはゴミが少し入るだけで故障の原因になります。
- カバーなどが取り付かない時は少し工程を引き返しましょう。金属部分であればタップでネジを大きくする、溶接するなどリカバリーがありますがプラスチックのツメなどは折れたら基本的に終わりなので注意しましょう。
まとめ
先輩にOHについての格言のような言葉を頂いた事があります。
『バラシ1年、洗い3年、組立一生』
最低でもしっかりと身につくまでは1年以上掛かり組立は一生涯難しい。
OHは無事に動いて現場の方に感謝されると非常に達成感があります。
OHや修理は生産技術の主たる業務になります。一つ一つ考えながら進歩していきたいと思っています。