メカ丸の保全日和

生産技術・設備保全の備忘録

鋼材の種類と用途について

どうもメカ丸です。

 

今回は鋼材について書いていこうと思います。生産技術では製造ラインや機械を導入し普通に稼働しても現場の環境に合わせると改良、改造が必要になります。

また移動用の作業台、現場の手すり、ハシゴなどを作る場面があります。

その際は"鋼材"を使用し作ります。

鋼材には様々な材質、形状があり強度や用途が変わってきます。

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概要

  • 材質について
  1. SS材
  2. S-C材
  3. SUS材
  • 鋼材の種類
  1. 丸棒
  2. フラットバー
  3. アングル鋼
  4. チャンネル鋼
  5. H型鋼
  6. I型鋼(アイビーム)
  7. 鋼管パイプ
  8. 角パイプ
  • まとめ

 

  • 材質について

色々な種類が細かくありますが私が良く使用している物はざっくり言うと3種類になります。

 

  1. SS材(一般構造用圧延鋼材)
  2. S-C材(機械構造用炭素鋼材)
  3. SUS材(ステンレス鋼)

 

SS材

SSとはSteel(鋼)Structure(構造)の略になります。冒頭にもあったように柱や梁、作業台などに使います。また比較的に安価で加工性が高い為、広く流通しています。

よく使われるのがSS400になります。

数字の意味は引っ張り強度が400~510N/mm2あります。

現場などでは通称"生材(なまざい)"と言ったりします。

 

S-C材

S-CとはSteel(鋼)Carbon(炭素)の意味になります。機械の構造に必要な部品などに使用されています。炭素量が多いと"焼入れ"などの熱処理に適しています。

※焼入れ・・・金属に熱を入れて冷ましたりして硬度などを変化させる事です。後々別で記事にしようと思っています。

SとCの間の-(ハイフン)は数字が入ります。

よく使われるのがS45Cになります。

数字の意味は炭素量を100倍にした数字です。

S45C  炭素量0.45%

現場では"ハガネ"と言ったりします。

 

ここでポイント

現場で使う場合丸棒と言って鉄製の棒になっている物を加工して使用しますがSS材SC材の見た目は同じで少し汚れているとなおさらです。

その為、綺麗なうちにペンで材質を書くなどしましょう。

どうしても区別して使用する場合の見極め方法は少し難しいですがあります。

 

1.音

丸棒を別の金属で叩いた時の音が若干違います。私は先輩に教えて貰いやってみましたがはっきりとはわかりませんでした...

難易度・・・★★★★☆

手軽さ・・・★★★★★

 

2.曲げ

丸棒にある程度の長さが必要になりますが定盤の万力🗜️などに挟み力をかけて曲がるようであればSS材、硬く曲がらない場合はSC材です。

また太すぎると人間の力では曲がらない為、曲げでの選別はできません。

難易度・・・★★☆☆☆

手軽さ・・・★★★★☆

 

3.火花

材料に傷を付けられない場合はNGになりますがグラインダーで材料を削り、その時の火花で判断する方法です。

SC材は火花の先がわずかに線香花火のようになります。SS材はなりません。

難易度・・・★★★☆☆

手軽さ・・・★★★☆☆

 

4.焼入れ

この方法は最終手段かと思います。SS材は焼きがあまり入らず、SC材は焼きが入ります。

ガス切断機

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などを利用して材料を赤くなるまで炙り水で急冷します。焼入れが入ればその箇所が硬くなります。

難易度・・・★★★★★

手軽さ・・・★☆☆☆☆

 

SUS材

SUSとはSteel Use Stainlessの略で俗に言う

ステンレスになります。

ステンレスは「Stainless」が「さびない」という意味の英語であることからも、SUSの一番の特徴は「さびに強い」という点です。

ただ使用状絶対に錆びない訳ではなく錆びにくい金属になります。

錆びにくく見た目も光沢があり綺麗な為、シンクや調理器具、工場では屋外に使用する場合があります。

よく使われるのがSUS304(サスサンマルヨン)になります。

 

  • 鋼材の種類

 

1.丸棒

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円柱状で比較的安価な為、良く使用されています。材質、長さ、太さを指定し購入できます。

 

2.フラットバー

平板形状の鋼材で使い勝手が非常に良いです。

ですが長さがあるとしなってしまう為、強度の必要な箇所には向かないと思います。

職場では厚さが均一な為、高さが足りない箇所などのかさ増しなどで使っています。

 

3.アングル鋼

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L字状の鋼材で等辺山形鋼をアングルと言います。左右の長さが均等で直角も出ている為、私は一番使用しています。台を作る時の枠や柱などに使えます。フラットバーより強度があります。

 

4.チャンネル鋼

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コの字状の鋼材でアングルより使用頻度は高くありませんが剛性はフラットバー、アングル鋼よりも優れています。私は切りっぱなしのチャンネル鋼を溶接の台として使用しています。

 

5.H型鋼

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H型の形状で建物の柱や梁など構造物の重要な部分に使用されています。職場ではあまりアングルなどのように気軽に切って使う事はありません。

 

6.I型鋼(アイビーム)

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ローマ字のI型の形状でアイビームとも呼ばれます。H型鋼と似ていますが板厚が厚く、重量、剛性ともに大きくなっています。

 

7.鋼管パイプ

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鋼鉄性の管、パイプで構造用と配管用があります。構造用は丸棒などと併用して使用したり、手すりなどに使用します。配管用は液体や気体を通す管として使用します。

 

8.角パイプ

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断面が正方形の管、パイプになります。用途は色々とありますが私の職場では一時的に中、大型機械などの下に台として置いて使用します。溶接用の台としても使えます。

 

  • まとめ

鋼材は今回紹介した物はごく一部で私が良く使用する物を選んで紹介しました。生産技術の業務では購入する際の値段、鋼材の厚み、材質が重要になってくると思います。

特に鋼材の厚みや材質は強度に繋がってくる為、使用用途に合わせてしっかり選ぶ事が重要で特に人が乗ったりする場所や重量物の落下などが考えられる場所は調べて慎重に購入しましょう。

 

話は変わりますが最近ブログが書ければいいやと軽い気持ちで3万円代の激安パソコンを購入しました...が動作が重すぎて全く使えませんでした笑

今は激安パソコンを売って新たにちゃんとしたパソコンを購入し届くのを待っています。

それなりに調べて買ったつもりが甘かったです。

 

なんでも購入する前は高を括らず事前に下調べをして買うようにしましょう。

 

全くもって反面教師ですね。

 

ではまた